頑張って朝早く出発したのに、諏訪湖に着いたら、いつもの公園の、いつもの駐車場は、すでに車がいっぱいで、ちょっと焦る。
すこし離れた別の公園に空きスペースを見つけ、なんとかもぐり込めたものの、この調子では、来年は、金曜の夜から泊まり込まなくてはならないかもしれない。
まあ、来年のことは来年考えるとして、とりあえず場所の確保さえ出来てしまえば、あとは夜まで、することはない。
曇り空だが、雨さえ降らなければ、カンカン照りの下で待つより、ずっとよい。
テントを張って、一杯やりながら、卓上コンロでイカを焼いたり、焼きそばを作ったり、近くの銭湯でひと風呂浴びたり、昼寝をしたり、起きてまた一杯やったり、そんなことをしているうちに、辺りがだんだん暗くなってきた。
そして夜七時。定刻どおり、打ち上げが始まる。
夜空と湖面を彩る約一万八千発の花火を心ゆくまで堪能したのだが、その最後の一発が打ちあがった途端、まるで図ったかのように、大粒の雨が落ちてきた。
テントの中まで水が染み込んでくるほど、雨風は激しさを増しながらひと晩じゅう降り続き、結局、車の中に寝床を移して、朝を迎える。
天気がよければ、「すこし観光でも…」 という気にもなるのだが、陽が昇っても一向にやむ気配がないので、もう、まっすぐ帰ることにする。
おかげで昼過ぎには家について、午後はのんびり、旅の疲れを癒すことができた。