「ちょっと、行ってみようか」 と、朝メシ抜きで出発して、横浜から二時間弱。電車に揺られて、川越へ。
昨年、鉄道5社の相互直通運転が実現したことにより、横浜-川越間が一本のレールでつながったと話題になった。そのときは 「へえ、そうなのね」 くらいにしか思っていなかったのだが、こうして乗ってみると、なるほど、ちょっとした “お出かけ気分” を満喫するには、ちょうどいい距離だ。
着いたら、まず、腹ごしらえ。このあたりは、鰻屋が多い。その中のひとつ 〔いちのや〕 という店に入り、うな重と、瓶ビールを一本。
平安時代創建と云われる 〔喜多院〕 の参詣からはじめ、古き良き大正時代の面影を残す建物が点在する 〔大正浪漫夢通り〕、重要伝統的建造物群保存地区でもある 〔蔵造りの町並み〕、そして、ご存知 〔菓子屋横丁〕 へと抜ける道を、半日かけてゆっくりと歩く。
僕が以前来たのは、もう十年以上も前になると思うが、当時の印象に比べ、町も道も、大きく、明るく、きれいになったようだ。
強い陽射しと人混みの中、少々歩き疲れて、帰りの電車の中ではぐっすりと眠りこけてしまい、気がつくと、もう横浜。
「乗り換えなし」 で行かれるありがたさを、身をもって実感する。