「花見においで」 と誘われて、S 夫妻宅へお邪魔する。
庭先に一本、早咲きの河津桜が植えてあって、それがそろそろ開花の時期を迎えている。 今日の時点では、さすがにまだ満開とまではいかなかったけれど、それでも、わずかに咲いている一枝二枝を手折って花瓶に挿し、それを愛でつつ、酒を飲む。本場の、伊豆の河津川沿いにずらりと咲き並ぶ桜とはまた違った風情だが、これはこれで、オツな花見だ。
卓上には、S 夫妻心づくしの手料理が並ぶ。湯引きした金目の刺身、煮付け、アシタバの天ぷら、ズガニの鍋、シッタカの味噌汁など、御馳走がずらり。
横浜に居ながらにして伊豆気分を満喫し、酔っぱらって、帰る。