立川談志が、人間の幸せとは? と問われて、
「昼下がりに散歩をしていてサ、ちょっと喉が渇いたなと思ったとき、財布ン中に自由に使える小遣いが二万円くらい入っていること。これが人間の幸せだな」
と、いうようなことをどこかで語っていて、全くその通りだと、いたく共感を覚えたことがある。二万円、ってとこが絶妙だなあ、と思った。
昨日の胡乱亭はまさにそういう状態だったのだが、残念なことに、その幸せは長くは続かない。自由に使える小遣いを自由に使ったら、今日は不幸になってしまったので、家の中でシュンとしている。
ただ、浅草みやげの切山椒と 〔亀十〕 のどら焼きがある。
冷蔵庫には冷えた缶ビールとウィンナーとチーズがあるし、豆腐もあるから、熱燗に湯豆腐なんてオツなこともできる。それで足りなきゃ、サバの缶詰だって、ぺヤングのソース焼きそばだってあるんだぜ。
まあまあ幸せ、ってことだ。