金曜日の夜、会社帰りにレイトショーで 〔チェンジリング〕 を観る。事前の情報もあまりなく、何気なくフラッと映画館に入ったのだが…
これが、良かった。
観る者を引き込まずにはおかない流麗な語り口、格調高い映像、繊細な音楽、そして、アンジェリーナ・ジョリー。
これまで、あまり作品に恵まれているとは言えなかった彼女だが、この一作における、その堂々たる “女優っぷり” は見事!の一言に尽きる。
クリント・イーストウッドの演出は、ますます円熟味を帯び、巻頭からクライマックスに至る全ての要素が、ラストシーンの大いなる感動に向けて、淀みなく流れてゆく。
実話を基にしたという、この深く重いテーマを、これだけのエンターテイメントとして描ききる力量を持った監督は、今のハリウッドにどれだけいるだろうか。
今年、まだ二カ月しか経っていないけれど、これを超える映画は、そうは出てこないような気がする。それほどに、素晴らしかった。
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今朝はゆっくり起きて、朝昼兼用のチキンライスを作って食べる。
いつものようにビールを飲んでしまいそうになったが、ふと、車で出かける用事を思い出し、やめる。