今年も終わる。
震災と、それに伴う原子力発電所の事故という、重い十字架を背負うことになってしまった、2011年の日本。
これからのことを、国民の一人ひとりが、ちゃんと考えなくてはいけないというので、僕もいろいろと考えてみて、それなりに思うところもあるけれど、如何せん、問題が大きすぎて、複雑すぎて、考えれば考えるほど、暗く、殺伐とした気分になってゆく。
しばし、考えるのをやめる。
そして、笑ってみる。
朝、起きたら、なんにも楽しいことなんかなくっても、鏡に向かってとりあえず笑顔を作ってみる。心の底から笑う必要なんかない。作り笑いでいいから、とにかく、歯をみせて笑ってみる。
それだけで、心がスッと楽になる。嘘じゃない。やってごらん。意外と効くから。
そうして気持ちがちょっと上を向いたら、そしたら、なにかまた少し、考える。
フーテンの寅さんが、かつてこんなことを言っていた。
「レントゲンだってやっぱりね、ニッコリ笑って写した方がいいと思うの。だって明るく撮れるもの、その方が」
これからの日本のことを考えるのに、いちばん大切なことではないか。
もっと笑顔で。
来年は、今年よりもう少し、良い年でありますように。