先日、ガラケーを購入したところ、案の定、会う人会う人に 「なんでスマホにしなかったの?」 と詰め寄られる。
ゲームに興味はないし、ラインの必要性も感じない。歩きながら音楽を聴く習慣もないし、動画はパソコンで見ればいい。カメラ機能にしたって、画質はともかく、けっして操作性がいいとは思えない。その上、ポケットに入らないし、文字は打ちにくいし、利用料金が高いとなれば、少なくとも僕にとってスマホに変えるメリットは、ない。
なにより、あの四角い端末で電話している姿が、全然スマートに見えない。まがりなりにも 「Phone(電話)」 なのに、受話器としてのデザイン性を、ずいぶんないがしろにしていると思いませんか。
「知りたいことがすぐに調べられるから便利」 と言われたけれど、じゃあ具体的に何を調べるのかといえば、自分の場合、ど忘れしたタレントの名前だとか、ラーメン屋の定休日だとか、せいぜいそのくらいのことだろう。
駅の改札を出たところで 「ちょっと待って」 なんて言いながら目的の店の場所を探し始めるのも、これまたちっともスマートじゃない。できる大人は、そういうことは事前に調べてから外出するものです。
飲み会をしていて、さあ、これからってところで終電の時間なんか調べだす。ふん、終電が怖くて酒が飲めるかってんだ。そうでしょ?
だから、ガラケーでいいのです。ほっといてください。
*
週の真ん中の祝日。天気がいいので、家の近所を散歩をする。
風はまだすこし冷たかったけれど、陽射しの中にいると、それほど寒さは感じない。
ドーナツを買って、陽だまりのベンチに座って、食べる。
いつの間にやら、梅もちらほら。春はそこまで来ているようです。