昨日は、半年に一度の小せんさんの独演会。
朝は控えめにしておいて、野毛の 〔センターグリル〕 で、早めの昼飯。ポークカツ、海老フライ、オムライスなど。
食べ終えて、店を出ると、ちょうど開場の時刻。ものごとが、スッと時間どおりにゆくと、気分がいい。
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小せんさん、ついに弟子をとることになったそうな。
その弟子が開口一番、やけに小慣れた 〔道灌〕 を披露して、ちょっとびっくりする。高座名を 「あお馬」 という。覚えておこう。
続いて八ゑ馬。病院で胃カメラを 「飲む」、注射を 「打つ」、ピロリ菌を 「飼う」 という “三道楽” のマクラを振って、〔看板のピン〕 へ。
この噺、大阪弁の方が、感じが出る。八ゑ馬さんにはぴったりだ。
小せんさんの一席目は 〔権助芝居〕。とぼけた笑いが多く、小せんさん向きの噺なのだが、ちょいちょい言い淀むところがあって、ちと気になった。
仲入りをはさんで、二代目小猫。江戸家百年の芸にますます磨きがかかり、見るたびに面白くなっている。この日も、爆笑に近い笑いをとっていた。
トリは、ネタ出し 〔三井の大黒〕。
小せんさんの演じる左甚五郎、妙に年寄りじみていたような気もしたが、どんなものだろう。僕の感覚では、この噺の中の甚五郎は、まだ二十代後半ではなかったのかと思うのだが。
ま、その年齢不詳で摩訶不思議な雰囲気が、この噺の “おかしみ” にもなっているわけだから、あまり小ウルサイことを言うのは、それこそ、野暮ってものだろう。
地元ということもあり、長く小せんさんを応援しているファンも多かったようだ。
客席も含め、あたたかく、おっとりとした “春” を感じさせる会だった。
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野毛から桜木町、横浜駅へと、ぶらぶら歩いて、帰る。
途中、〔日本丸メモリアルパーク〕 の展望台に、はじめて上ってみた。
へーえ、ちょっとした穴場だね、ここは。無料なのが、気に入った。
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今日は雨。一日中家にいる。
ミセスは朝飯直後から、晩ゴハンどうする? 晩ゴハンどうする? と、そればっかり。