
昨夜。会社帰りに映画を観る。
ゴーストライター問題で世間を騒がせた、自称 “耳の聞こえない作曲家” 佐村河内守氏の、その後を追ったドキュメンタリー 〔FAKE (フェイク)〕。
森達也監督は、メディアによって興味本位に歪められてしまった 『虚像』 としての佐村河内氏と、実際の佐村河内氏の姿を対比させ、対立の構図にしたかったのかもしれない。そしてその試みは、半分ほどは成功している。ただ、あとの半分、監督自身が、最後まで佐村河内氏のことを、どこか信じ切れていない部分があったのではないだろうか。そんな迷いが、画面からは見受けられた。
佐村河内氏の家で飼われている一匹の猫の表情を捉えたシーンが、ときどき挿入される。
物言わぬこの猫だけが、彼のことを 「すべてわかっている」 ようにも見える。
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文句なしの秋晴れ。朝干した洗濯物が、昼には乾いてしまう。
ということは、空気が乾燥しているのだ。おかげで、手指がガサガサ。ハンドクリームを塗れども塗れども、ちっとも治らない。じっと手を見る。
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ちょうどジャガイモとニンジンとタマネギがあったので、朝からカレーを作る。
残っていた材料をぜんぶ使ったら、やけにニンジンの多いカレーになった。
カレーはできたけど、ご飯を炊くのを忘れていたので、カレートーストにする。
グレープフルーツジュースを買ってあったのだが、なんとなく飲むタイミングを逃し、賞味期限をだいぶ過ぎてしまった。まあ、未開封だから大丈夫だろうと、開けて飲んでみる。問題なし。
朝の光が射しこむ食卓でグレープフルーツジュースなんて、
「なんだか、ホテルの朝食みたいだね」
と、ミセスは無邪気に喜んでいる。
ホテルの朝食で、賞味期限を二週間も過ぎたジュースは出ませんけどね。