僕に言わせれば、トム・クルーズは “スター” ではあるけれど、決して “アクションスター” ではない。
それがこのシリーズでは、いつの間にか、トム・クルーズが毎回命がけのスタントを披露するということが一種の 「売り」 になっていて、今回も、ビルとビルの間をジャンプして飛び越えたり、ヘリコプターを操縦してスリリングなキリモミ飛行をしてみせたりして、観客を驚かせ、喜ばせる。
思えば、80年代から90年代にかけて、これくらいのアクション映画はざらにあった。
昔は、いわゆる “スター” の中でも “アクションスター” という人たちが別にいて、彼らの活躍によって 「名作」 とは言えなくとも、それなりに面白い、わくわくするようなアクション映画がたくさん作られてきた。
しかし、そのアクションスターたちも今や高齢となり、代わって、何でもできちゃう 『CG』 という悪しき技術革新によって、アクション映画の魅力は薄れてゆく一方となってしまったが、そんな時代にあって、自らの肉体を酷使して過激なスタントに挑戦し続ける “スター” トム・クルーズの、その心意気が、うれしい。
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スカッとして映画館を出たが、そのあとがいけなかった。
目にとまったスペイン料理屋に入ったのだが、注文したパエリアの米が硬く、まるで生米を食べさせられているよう。一部に火が通っていなかった、というレベルではなく、全体的に生煮えで、それなのに表面だけは焦げている。小皿は汚れているし、スペイン料理の店なのにスペインのワインを頼んだら 「品切れで・・・」 ときた。
もう来ないと思ったけれど、ひょっとすると、今日がたまたまダメだっただけかもしれない。怖いもの見たさで 「もういっぺんくらい来てみてもいいかな・・・」 とも思う。
ミセスはもっと厳しくて 「半年後には潰れてるね」 と、バッサリ。
・・・と、ここまでが昨日の話。
今日の朝飯は、ケータイ会社の特典か何かでタダでもらってきたドーナツと、それだけではもちろん足りないので、バターをたっぷり塗って焼いたイングリッシュマフィンに、ハムエッグ、アイスコーヒー。
昼は食べず、早めの晩飯は、秋刀魚を二尾。一尾で酒を飲み、一尾で飯を食う。