扇遊と鯉昇、ゲストに小菊となれば、これは売り切れ必至と思い、一ヶ月も前にチケットを取っておいたのだが、今日 〔にぎわい座〕 に来てみると、『当日券あります』 の張り紙が。
落語ファンには 「お、通だね」 と言ってもらえると思うのだが、一般的な知名度はそれほど高くはないのかもしれない。残念なような、でも、このままでもいいような。
前座・小はだ 〔二人旅〕
扇遊 〔夢の酒〕
鯉昇 〔蛇含草〕
~仲入り~
小菊 〔粋曲〕
扇遊 〔不動坊〕
扇遊の二席は、今が旬のサンマみたいに脂が乗り切った充実の高座。鯉昇は 「やる気の無さ」 を前面に押し出して、会場の爆笑を誘う。
小菊は色っぽい都々逸をたっぷりと、そして 〔両国風景〕 で、ゆく夏を惜しむ。
ああ、自分は落語好き・寄席好きで良かったなあと思わせてくれるような、そんな会だった。
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終わると、ちょうど野毛の赤ちょうちんに灯が入りはじめる時刻。
刺身かモツ焼きか、ちょっと迷って、きょうは 〔弥平〕 の刺身に軍配が上がる。