春一番など、どこ吹く風。
大荒れに荒れる外の様子など知る由もなく、のん気に 〔まい泉〕 のカツサンドと、〔今半〕 の牛肉弁当を頬張りながら、昨日は一日中、寄席に入り浸っていた。
出てくる芸人の方が口々に、
「外はえらい風ですよォ。さっき、お婆さんが飛ばされてました」
などと言うのを聞いても、ネタとしか思えず。
ところが実際に、新幹線が止まるほどの大風だったそうで、で、その止まった新幹線に、今から出番の林家たい平が乗っていて、寄席に来られず往生しているという。
結局、代演となって、たい平の高座は見られなかったが、それでも一日目一杯、涙が出るほど笑って、スッキリして帰ってくる。
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ベランダで、布団を干し、チョリソの水替えをしているうちに、なんだか鼻がグズグズしてきた。昨日の風と、今日の陽気で、だいぶ花粉が舞っているようだ。
ま、今に始まったことじゃない。古い友だちが遊びに来たようなもんで、今年もしばらく、ドンチャン騒ぎに付き合うことにしよう。
…なんて、ポジティブな気持ちになれるのも、寄席で大いに笑ってきたせいか。